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画像ファイル 駐在員食事事情(横メシ2)
トラベルはトラブル
1不思議の国インド
2ローマ タクシー騒動記
3モデナで道を聞く
4そそっかしいイギリス人
5片桐機長何を...
6ブルーカラー
7横メシ1
8横メシ2

ドイツ駐在員始末記
1いざドイツへ
2デュッセルドルフ
3駐在員の面々
4アパートを探せ
5女房と子供が来た
6ドイツ人の奥さん
7御入園
8ドイツ人秘書
9アパート事情
10虱騒動
11アウトバーンと車
12ドイツ語
13バカンス
14自転車騒動
15買い物
16食事と食材
17鍵が無い!
18娯楽と本


感想、意見はこちらに
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再び横飯
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ヨーロッパ滞在も2年を超えると"もう日本食以外は食べたくない。"という気持ちになる。
ヨーロッパの料理のことを思いつくまま書いてみる。

北欧
スエーデン、デンマーク、ノルウェーの北欧3国にフィンランド、我々から見るとドイツやオランダと殆ど変わりは無いが、 唯一違いは、魚介類が豊富である、特に北欧の鮭はムニエルにしたり、マリネにしたりして美味しい。
牛肉のステーキはもちろんあるが、これは脂っけが無く美味しくない。
ステーキのあまりのそっけなさに、北欧の人間はよほど脂の無い牛肉が好きなのかと思うとそうでもない。
ある時スエーデンの代理店の社長がドイツに来た時、デュッセルドルフに有る"大都会"と言う鉄板焼きで 神戸牛のステーキを食べさせたことが有った。
この社長は、出されたさいころステーキを一口食べて、びっくりした顔をしてこんな旨い物は食べたことがないと言った。
それからと言うもの、この社長デュッセルに来る度に"コウベ ビーフ"と言って我々を困らせた。
北欧は、バイキングの本場だけあって昼食はバイキングが多いが、"これは旨い"と思った物には巡り会えなかった。
北欧人は、なぜこんなに牛乳を飲むのかと思われるほど牛乳を飲む、もしかしたら彼らは牛の生まれ変わりかもしれない。
私は、この地で食に困ったら、最後は鮭のムニエルとマリネで2日はしのぐ。

オランダの生のニシン
ドイツ、オランダ、スイス、オーストリア人の味覚の構造は我が日本人と根本的に違うとしか考えられない。
ただし我々が旨いと思う物は、彼らも旨いと思うらしい。
オランダには"ヘリング"と言う生のニシンが有る、ニシンを開いて尻尾を持ち、大きい口を空に向けて 開き、頭のほうから食べる(頭は取って有る)。
一時KLMのオランダ航空のスチュワーデスが大きな口を開けて、今にもヘリングを食べようとするポスターが、 オランダの駅などに張ってあった。
日本から遠く離れて、刺身がいくら恋しくてもこれに手を出してはいけない。
間違って食べてしまった場合は、生臭さで失神する前に、白ワインでよく口をすすぐこと。
どうしてもヘリングを食べてみたいと言う挑戦者には、刻んだ玉葱をヘリングに載せてそれを 更にパンに乗せたものが有る。
これだと多少生臭さが緩和されるが、生のニシンをパンに乗せて食べると言う奇異な組み合わせを 我慢しなければならない。

ドイツ ライ麦パン
ドイツのホテルでいかにも美味しそうな胡桃入りのチョコレートパンを見つけても、手を出してはいけない。
それはチョコレートパンの様に見えるが、ぼそぼそぐにゃぐにゃのライ麦パンだ。
これを取ってしまうとたとえ一切れでも、食べ切るまでに苦労が要る。

ドイツ プレッツェル
ドイツのパン屋に行くと、大きな楯のようなパンがつるされている。
これは"プレッツェル" と言うパンである。
これは小さいものも売られていて、袋に入っている。
このプレッツェル 固いパンに岩塩をまぶしたものだが、はじめた食べた時はしょっぱくて 味気ないものであった。
ところが暇つぶしにぱりぱり食べていると結構癖になる、ビールのつまみには結構合うのだ。

ドイツ人と寿司
ある時秘書を少し驚かせようと、デュッセルの寿司屋に連れて行った。
どうしても食べられなければ、天ぷらを注文すれば良いと思ったのであるが。
寿司が出てくるとこの秘書は少しもためらわず、マグロやイカやはては光物まで美味しい美味しいと パクパク食べた。
デビルフィッシュと呼ばれる蛸までも、ちょっとガムみたいねと言いながら食べてしまった。
結局痛い目にあったのは勘定を受け持った我々であった。

スイス チーズフォンデュー
スイスにはフォンデューという幾種類ものチーズを溶かしてパンにつけて食べる料理が有る。
スイスのモントールでどうした弾みか、日本人4人でフォンデューを食べてみようと言う事になった。
ホテルでその土地では有名なフォンデューのレストランを聞き、そこに行ったのはいいが、 其の店のチーズの匂いだけでお腹が一杯になり、出されたメニューの中から、オイルフォンデューを 注文したら、其の店のおばさんが目を丸くしてこちらを見た。
どうも我々は、有名な手打ちそばの店でうどんを注文する様なことをしたらしい。
チーズのブレンドした味など我々日本人にはわかろうはずも無いのだが。
日本人の中には、スイスに行って本場のチーズフォンデューを食べてみたいと思う人がいるかも知れない。
この場合は着いた其の日に食べるべきである、2日目からは匂いを嗅いだだけで食べられなくなる可能性がる。

スイスでラーメン
スイスに行って最後にもう食べる物が無くなり、"チャイニーズ、チャイニーズ"と大騒ぎしながら、中華料理店を 探し回り、やっと見つけた中華料理店のメニューの中に、"ラーメン"なるものを発見した。
喜び勇んで注文したところ、インスタントラーメンを茹でて皿に乗っけたものと醤油が出てきて閉口した。
期待するほうが無理であった。

ドイツ ホワイトアスパラ
"ドイツに旨いものなどあろうはずが無い"と言う我々の意見をあざ笑うようなものが有った。
シュパーゲル! 白い野菜の宝石、ホワイトアスパラである。
初めてこれを食べてのはシュトラースブルクと言うフランスとドイツの国境の町であった。
シュトラースブルクはフランスの町である、其の時我々はライン川を挟んだドイツ側に有る、 BASFと言うドイツでは有数のケミカルの会社を訪問していた。
長い滞在でドイツ料理にうんざりしていた私たちは、フランスに行って旨いものを食べようと言うことになった。
そこで出てきたのがこのシュパーゲルである。
茹でたシュパーゲルにマヨネーズとマスタードを混ぜたようなソースをつけて食べる。
シュパーゲルは少し甘味があって口に入れた途端に、とろける。
さすがフランス人天晴れ!と思っていたのである。
女房が来てはじめての春にそれがドイツ料理で有ることを知った。
シュパーゲルは高価な食材で有る、上物は4本1束で1000円位した。
我が家では上物は遠慮し、"中の上"位な物を買ってきて、茹でてよく食べた。
ただしこれは、春先の2ヶ月間位しか出回らず、缶詰のものを買って見たが、シュパーゲルとは 別物であった。

ドイツ 豚の生肉
ドイツでは生の豚肉を食べる、豚肉のひき肉に玉葱を刻んだ物を入れて、パンの上に 乗せて食べるのだ。
我が社の秘書に、"あれには虫は居ないのか?"と尋ねると"そこが問題なのよね"と言うような 微妙な返事が帰ってきた。
信州生まれのゲテモノ好きの私もこれは食べなかった。

オーストリア ウナギの煮物
オーストリアに行った時、代理店のオーナーの家の夕食に招かれた。
夕食のメインディッシュはオーナのお母さんが作るウナギの煮物であった。
多分これはドイツ料理である。
ウナギと聞いて少し心が躍ったが、一口食べた時に大変な物に出くわしたことに気がついた。
私はオーナーのお母さんがサービスでたくさん盛り付けてくれたウナギを見つめて、どうしたものかと 呆然としたものである。

イギリス フィッシュ・アンド・チップス
イギリスに関しては何と書けば良いのだろうか。
イギリスでは、イギリス料理以外の料理は間違いなく美味しい、中華料理も、イタリア料理もである。
イギリスの中華料理は本物の中華料理が多い、食材が手に入るのだ。
インド料理も本物だと言われて食べに行ったが、これは辛くて口に合わなかった。
イギリスに行ったら、間違ってもレストランでロースとビーフを注文してはいけない、 日本人と西欧人ではビーフに関する概念が違うのだ。
西欧はビーフの基本は赤身で有る、ローストビーフは其の赤身から更に油を搾り取る。
レストランでこれを注文すると、味も素っ気も無いビーフに大枚を支払うことになり時間と金の無駄で有る。
イギリスの代表的な昼食に、フィッシュ・アンド・チップスと言うのが有る、白身の魚のフライに、 ポンフリ(ポテトチップ)を添えたものである。
これはイギリスに行ったら一度は食べおきたいファーストフードで有る。
これを食べることでイギリス人の食感が良く理解出来る。

ベルギー ムール貝
ムール貝を野菜と一緒に煮込んだ料理が有る、これがフランス料理かベルギー料理か、はたまた オランダ料理かは知らない。
ある時ベルギーのレストランに入ったら、ベルギー人が大きな鍋を抱えてムール貝を食べていた。
それを一目見るなり、我々もムール貝が食べたくなり、メニューを見たが、メニューはフランス語で書かれており、 いったいどれがムール貝の料理かかわからなかった。
注文を取に来たギャルソンに"ムール"とか"シェル"とか言ったが通用せずに、ついに 痺れを切らした私は、禁を犯して横の人が食べているムール貝を指差した。
レストランで人の食べているものを指差すことはマナー違反である。
苦労した後の食事は美味しい、其の時のムール貝は期待に違わず美味しいものであった。
ムール貝の食べ方は先ず一つ目はフォークとナイフで身を取って食べるのであるが、2つめからは 一つ目の殻で次のムール貝の身をつまんで食べる。
フォークとナイフは一つ目に身を取るときしか使わないのである、最初から身の付いていない殻を、 付けてくれればフォークとナイフは要らないのにと思うのだが。
フォークとナイフの他にスプーンも付いてくる、ムール貝のスープは野菜の味とムール貝の味とが相まって、とても 美味である。
スープを飲む場合は、ムール貝の殻を良く見てはいけない、ムール貝の殻には緑色の苔のような、 海草がびっしり着いている場合が有り、これを観てしまうとスープが飲めなくなる可能性が有るのだ。

フランス カタツムリ
フランス料理にカタツムリという物が有る、我が女房はこのカタツムリの料理が得意で、日本でも作る。
ある時会社で、どの様にしてカタツムリ料理を作るかということが話題になった。
私はしたり顔でこう言った。
「先ず八百屋でかごの入ったカタツムリを20匹位買って来て、時々キャベツの葉っぱなどをやり太らせる。
一週間程飼育して、十分太ったところをで鍋に一杯お湯を沸かし、籠から一つ一つ引き出して、熱湯に放り込む、 よく茹だったら、フォークで其の身を取り出す。」
聞いている人は皆なるほどと感心した顔をするが、しかしこれは冗談で有る。
カタツムリは身だけを缶詰にしたものがスーパーに売られている。
同時にこれもスーパーで殻だけのものを買ってきて、其の中に缶詰の身を詰め、殻の入り口に、 にんにくバターに刻んだパセリを練ったものを詰めて、オーブンで焼くだけである。

フランス 蛙
カタツムリのことを書いたら、蛙のことも書かなければ片手落ちである。
ゲテモノ好きの私としては、フランスに行ったら蛙を食べてみようと常々思っていた。
パリのレストランで代理店の技術者と食事に行った時に調度良い機会と蛙を注文してみた。
出てきた物は蛙の足2対、其の細い蛙の足からフォークとナイフで肉を削ぎ取ることは結構難しかった。
蛙の足をどこかに飛ばしてしまわない様にと細心の注意を払った結果、 果たして蛙がどんな味だったか殆ど覚えていない。

イタリア スパゲティ
イタリアに行くと何もかもが美味しい、実に不味いと思うものに会ったことが無い。
もともと私が麺好きで、3度の飯が麺であっても一向に構わないのである。
イタリアのナポリに行ったことが有る。
歌にも有るサンタルチア湾の前のホテルに止まった。
夕食をホテルで取ろうと、レストランの前のメニューを見たら、スパゲッティ・ナポリターナ
(スパゲッティ・アラ・ナポリターナだったかな)というのが書いてあった。
スパゲッティのナポリタンは日本人の独創だと聞いていたので、「有るジャン」と言って注文した。
出てきたのは、トマトベースのスープスパゲッティでブイヤベースの様に海老や魚が入っていた。
そしてこれは美味であった。

こんな私でも、1週間もイタリア料理だけ食べていると、さすがに日本料理が食べてくなる。
もしお茶漬けが食べられるなら、いくら払ってもいいという気分になる。

イタリア パルマハムとメロン
「えー! メロンの上にハムを乗せるの」
と言いながら食べたがこれが旨い。
甘いメロンとしょっぱい生ハムのコンビネーションが最高である。
これにピンクシャンペンと呼ばれる発泡酒のランブルスコが加われば、
えもいわれぬ幸せの気分になれる。
これはもう食の発明だな。

イタリア エスプレッソ
イタリアで大きな会社に行ったら、休憩所にエスプレッソの自動販売機が置いてあった。
試しに飲んで見たらこれが旨い。
例の小さなデミタスカップに角砂糖を2つ3つ放り込んで、ざっとかき混ぜて飲み、
底に残ったドロドロの砂糖をスプーンですくって舐める、これが本場の飲み方である。
ただし調子に乗って飲みすぎると、胃に負担が掛かる。

スペイン ガスパチョ
スペイン料理はイタリア料理と似ているが、少し違う、例えばリブステーキ等は、塩と胡椒だけで 焼いたもので、日本人の口に良く会う。
ガスパチョは何であんなに美味しいんだろう、野菜をすりつぶしただけなのに。
羊の肉が旨いと思ったのはスペインと中国で食べた羊のしゃぶしゃぶだけである。 パンなども日本人にとっては懐かしい味がする。
スペインだった1ヶ月位居てもいいかな、昼寝も出来るし。

スペイン イカ墨のスパゲッティ
スペインの夕食は夜遅い。
夕食に迎えに行くからと言って夜の10時頃ホテルに迎えに来る。
レストランでワインなど飲んでいると、異国の疲れも出てフワーと眠くなる。
しかしこのイカ墨のスパゲティを食べたら旨さに目が覚めた。
本来はイタリア料理なのかも知れない。
イタリアで食べたものより美味しく感じたが、レストランの差も有るので定かではない。

若い女性はこのスパゲティを食べた後は笑ってはいけない。
我々男性は、わざと墨を歯に付けたりして大いに飲んで食べて笑った。

スペイン パン
昼食にレストランに行ったら、代理店の技術者が「パン」と言ってパンを頼んだ。
発音が日本語と全く同じで嬉しかった。
そうかパンはスペイン語だったんだと改めて認識を新たにした。
このパン、バーターなのか牛乳なのかほのかに香って誠に美味であり、昼食はそれだけで
十分の気がした。
この味は昔どこかで食べたことが有る味だあったが思い出せない。
もう何十年も経っているのに未だにその味を思い出すことが出来る。

ギリシャ ギロス
ヨーロッパは南に行くに従って料理が美味しくなるが、ギリシャでいきなり元に戻る。
代表はギロス、牛肉や羊の肉を薄く切り、串に刺したものをグリルで炙る、美味しい肉汁がすべて落ちた頃 其の肉を削いで食べる、トルコのケバブと殆ど同じであるが、間違いなく日本人の口には合わない。
ギリシャで唯一食べられるのは、カラマラキアと言うイカのリング揚げである。 これとほぼ同じ物が、イタリアにもありカラマリと言って私は良く食べた。
イタリアの方が少しあっさりしていた気がするが、多分気のせいであろう。

インド 中華料理
インドのナンは美味しい、特に食欲が無い時はナンと紅茶だけで結構持ちそうである。
実は白状すると、インドに3回行って、一度もインドでインド料理を食べたことは有りません。
いつもホテルのレストランで牛肉入りの中華料理を食べていました。
インドの神様、今度インドに行った時は必ずインド料理を食べますので許してください。

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